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とおい、ちかい、とおい(普及版)
¥990
星々の本棚シリーズ2 とおい、ちかい、とおい(普及版) 羽田繭 *本商品はカバーなしの普及版となります。 *試し読みを商品画像からお読みいただけます。 発行 夜空舎 2025年5月刊行 B6判 158ページ 装画・しまざきジョゼ 装丁・mikamikami 個人作品集「星々の本棚」シリーズ2 デパートに勤める女性の抱く、親しい人に対するものでも世界全体に対するものでもない、かすかな接点しかない人たちのための願いを描いた「とおい、ちかい、とおい」、少年と人の姿をしたロボットの交流を通し、心とはなにかを探る「棄ロボット譚」、郊外の書店で働く私と本を万引きしてしまった女子中学生が「泣く」行為を通して気持ちを通わせる「そこは私が先にいた場所」など、身近な場所から現代社会を照らし出す短編全6編。 人の中で暮らしていても、人はみな孤独を抱えている。孤独を受け入れつつ、外からやってくるなにかに手を伸ばす。そのなにかもまた自分と同じように孤独なものであると感じつつ……。 逃げ場のない現実のなかで自分を保ちながら生きようとする人々の魂の物語。 〈目次〉 とおい、ちかい、とおい 棄ロボット譚 顔 再会日和 You are what you eat. そこは私が先にいた場所
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庭
¥1,540
星々の本棚シリーズ5 庭 賀川炯 だって、きっと、 言ってしまったら、 この幸せな空間は失われてしまう── *試し読みを商品画像からお読みいただけます。 発行 hoshiboshi 2024年12月刊行 B6判 200ページ 装画・斉藤知子 装丁・mikamikami 個人作品集「星々の本棚」シリーズ5 ふとしたことで家を抜け出し、祖父の家に向かった私。子どものころから馴染んだ家でいつものように過ごすうち、なぜか違和感を覚え……。夢と現実のあわいを漂いながら、再生を描く「庭」。自分が担当する作家から「これは私の遺書なのです」と書かれた原稿を受け取った編集者が、その作家の正体に迫っていく「マージナル」。ひとり旅の途中で出会ったヒーローを目指す男とのやりとりによって生きる力を取り戻す女性を描いた「ヒーローとミルクレープ」。父の死後、遺品整理をするうちに、自分の過去といまに向き合う男を描いた「旋回のまたたき」。ファンタジーやミステリーの形を借りながら、人の心の迷宮を描く短編六編。文学を愛し、物語を綴ることで自らの魂の居場所を探す書き手の魂の軌跡。 〈目次〉 庭 タイムカプセルの中の温室 巡礼の森から、君へ マージナル ヒーローとミルクレープ 旋回のまたたき
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1998年からのラプソディ
¥1,430
星々の本棚シリーズ4 1998年からのラプソディ 江口穣 他人の瞳に宿る悲しみを読み取る ことができるのは、同じように 深い悲しみを心に宿す人間だけだ── *試し読みを商品画像からお読みいただけます。 発行 hoshiboshi 2024年5月刊行 B6判 152ページ 装画・泉瀧新 装丁・mikamikami 個人作品集「星々の本棚」シリーズ4 大切なものを失い、池のある公園を訪れた航也は、ギターを手に歌うマークと出会う。どんなときも泣いたことのなかった航也が、その歌を聴いたときはじめて涙を流す──深い悲しみを負ったふたりの出会いを描いた「1998年からのラプソディ」。美しい手を持つ青年と、その年上の恋人のコロナ禍中の出来事を描いた「札幌、春の雪」。祖母の戦争の記憶を背負った男とその息子のささやかなやりとりを描いた「ザリガニの丘」。障がいのある弟とともに生きる姉の取り壊し寸前のアパートでの暮らしを描いた「日々の町」など人の心の奥底にある喪失、罪、苦悩に触れる、熱い涙のような短編6編。時間は巻き戻せない、ただ前に進んでいくだけ。重いものを背負いつつ、地を這って生きる人々に送る、抒情あふれる物語。 〈目次〉 ザリガニの丘 札幌、春の雪 日々の町 遠いさえずり 1998年からのラプソディ 湖の畔の家で
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金魚のまぶた
¥1,540
星々の本棚シリーズ3 金魚のまぶた 横井けい まぶたのある魚は獲っちゃいけん。 彼らも元は、人間だでの── *試し読みを商品画像からお読みいただけます。 発行 hoshiboshi 2023年11月刊行 B6判 202ページ 装画・フタツキ 装丁・mikamikami 個人作品集「星々の本棚」シリーズ3 人魚の伝説が残る手ノ町に住む、三人の小学五年生、都会から転校してきた自信家の「夏樹」、ほかに取り柄はないが水泳だけは得意な「いお」、地主の家の血筋で気の強い「コト」。泳ぎでいおに負けた夏樹はいおと親しくなるが、四年生の夏、いおは突然泳げなくなってしまう。土地の伝承を調べながら三人で作った人魚薬で、いおはふたたび泳げるようになるのだが……。 次第に解き明かされていく伝承の謎。駄菓子屋の水槽のなかの不思議な魚。禁忌を破ったいおに訪れる過酷な運命とそれぞれの決断とは。 しなやかな筆致で子どもたちの冒険を描いた長編ファンタジー。 〈目次〉 序章 1章 人魚の伝説 2章 金魚屋 3章 人魚薬 4章 いお 5章 さかなのからだ 6章 水が合う 7章 決闘 終章
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羽牛の這う丘から
¥1,320
星々の本棚シリーズ1 羽牛の這う丘から 四葩ナヲコ 魔法の存在しない世界からやってきた 青年に恋をしたネル。 ふたりの子どもは 魔法をまったく使えなかった── *試し読みを商品画像からお読みいただけます。 発行 hoshiboshi 2022年11月刊行 B6判 134ページ 装画・三上唯 装幀・mikamikami 個人作品集「星々の本棚」シリーズ1 魔法の存在しない〈あちら側〉の世界から、羽牛の曳くそりに乗って〈こちら側〉にやってきた青年に恋をしたネル。彼女が産んだ男の子は〈こちら側〉で育つ他の子どもとは少し違っていた……。 魔法の世界を舞台に子育てを巡る葛藤を描いた「羽牛の這う丘から」のほか、どこにでもいる普通の人々が日々感じるあれこれを卓越した観察眼と洞察力で捉え、精緻に綴る短編全6編。 不幸ではないけれど、なんとなくうまくいかない。そんなありふれた悩みが世界にたったひとつのその人だけのものとして描き出され、葛藤の果て、ささやかな奇跡のように「ほんの少しだけいいこと」がやってくる。 人生はおとぎ話じゃない。それでも生きていかなければならない人々に贈る、ほろ苦くもあたたかい物語。 〈目次〉 くものおとぎ話 箱舟のオルタナティブ 出会ってないだけ 花嫁のえくぼに寄せて 羽牛の這う丘から マリさんのスープ